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環境が人を変える

自分の兄のことを考えると、環境が人を大きく変えるのだと痛感します。

中学生まで勉強に関心もなく成績も良くなかった兄が、都内の私立高校に進学していきなり中間テストの成績で学年3位と聞いた時には家族一同ビックリしました。一体何が起きたのか?なにかの間違いじゃないか?と真剣に思いました。

担任の先生から「〇〇君(うちの兄のこと)は優秀です。学校での態度も模範的で素晴らしい。この調子でいきましょう!」と電話まで掛かってきたときには、さすがに「これはまぐれじゃないぞ!」と家族みんなで沸き立ったものです。

兄の進学した学校は凄い高校でした。今でも学校自体は東京大田区にあります。でも雰囲気はすっかり変わってしまいましたね。
兄が通っていた頃はドラマに出てしまうかのような怖い先生と、中学時代から荒れていた生徒の戦いの毎日って感じで。。。
そんな中、グレるとか不良とかいう言葉に無縁の兄がコツコツ勉強して成績優秀者になっていったというのが、今思い返しても凄いことじゃないかと思うんです。

担任のK田先生は熱血漢で、兄に「ここをもっと勉強しろ。そうすればテストで点が取れる。」「お前の将来の夢はなんだ。××になりたいならこんな資格を取っておくといいぞ」と事あるごとにアドヴァイスを送ってくれました。
結果的に、兄は不良のたくさん集まる高校でたくさんの資格を取得し、最終的に学年2位で高校を卒業しました。

先生の期待に応えたい、ずっと成績優秀者で学校を卒業したいという一心で学校に通っていましたね。
驚いたのはテスト前の勉強。テスト二週間前からテスト対策を始め、理解の難しい単元は丸暗記ですよ。こんなに熱心に勉強する兄の姿を初めて見ました。それはもう声を掛けるのも躊躇われるほどの緊張感というか、気迫のかたまりでした。毎回のテストが生きるか死ぬかを決める勝負事のような感じだったのでしょう。

兄の目標は、就職に役立つ資格を数多く取得して学校を卒業し、それを活かせる会社に就職することでした。
目標はきちんと達成したことになります。でも卒業を前にK田先生は私たち家族でさえ思いも寄らなかった案を出してきました。
それは「学校推薦を使って大学に進学する」というもの。これには高校卒業→就職を前提に動き始めていた父を大いに驚かせ動揺させました(父は知り合いを通じて就職先を斡旋してもらえるよう、密かに連絡を取っていました)。あれほど父が思い悩んでいるのを見たことがなかったですね。

結局兄は大学進学を希望し就職活動を取りやめました。推薦入試を突破し大学に進学してから、兄の高校時代の勉強方法が通用しないことに大苦戦するのですが、諦めずに卒業できたのは「K田先生始め、大学進学を勧めてくださった学校・先生方に迷惑を掛けられない」という強い思いだったと思います。

人間は環境で変わる。兄のことを思うと、その最たる例を見せられた気がします。
たかが高校、されど高校ですよ。あの学校に進んだことが、今の兄の人生に大きな力を与えてくれたのです。
学校選択はとっても大事ですね。

# by wp636 | 2017-10-11 12:33 | 閑話休題

私には一つ年上の兄がいるのですが、中学を卒業するまで勉強がからっきしダメでした。
しかし進学した学校がよほど合っていたのか、学年で2位とか3位の成績を収める成績優秀者になって私や両親を驚かせました。

父も本人も高校を卒業したら就職するものだと考えていたのですが、学校の担任の先生が「こんなに勉強を一生懸命頑張るお子さんなのに就職しては勿体ない。学校推薦しますから是非大学に進学すべきです」と言い出したので、家族中が大混乱。

父は密かに高校卒業後の兄の就職先を探し始めていました。兄も「自分がどんな職種で働くべきか」漠然とながらも「就職」というものを意識し始めていました。そこに降ってきた大学進学。兄は一気に色めきだしました。「ひょっとしたら俺も大学生になれるんじゃないか」と。

結局、兄は推薦入試を受ける道を選びました。しかし、学校の担任の先生が紹介した大学には筆記の試験があったのです。
兄は優秀な成績を収めて良い就職先に就けるよう、テスト勉強は必ず2週間前からやり始め、できる単元できっちりと点数を稼ぎ、分からないところは最後完全暗記で乗り切ってきたのでした。だから高校3年間分の学習内容からランダムに出題されるテストに対してまったく歯が立たない感じでした。

そこで父に頼まれた私が兄の数学と国語の試験対策にお付き合いしたのです。過去問を集め、そこから出題傾向を探り出し、得意な分野はちょっとの復習でサッと切り上げる代わりに、知識が不十分な箇所は丁寧に解説しました。
テスト対策が功を奏したのか、結果は合格。兄は晴れて大学生になりました。

よくよく考えてみれば、私が家庭教師を始めてやった相手は実の兄だったことになります。
兄は合格後にこう私に言ってくれました。「お前、教え方上手いな。学校の先生の説明よりも分かりやすかったよ。ありがとうな。」
恐らくここで気を良くしたので、大学進学後すぐに私は家庭教師のお仕事を始めたのだと思います。

あれからもう30年くらい経ちますか。となると、私の家庭教師歴は20年ではなくもうそろそろ30年ですね。
今でもレッスンをするのは楽しいですし、これからも初心を忘れずにやっていこうと思います。

# by wp636 | 2017-10-10 06:55 | レッスン

私は高校入試前、公立高校入試の問題集を買い込み、過去問をしっかり解きました。
そうすることで「数学では毎年こんな問題が出ている」とか、「社会では××がよく出題されている」などの傾向を掴むことができました。
敵を知り、己を知れば百戦危うからずです。
ですから、高校入試を来年に控えている受験生にもう一度、学校の出題傾向分析と過去問対策をするよう力説しておきたいと思います。

私が高校を受験した頃は第二次ベビーブームの真っ最中で、受験は過熱の一途をたどっていました。
進路の決定に担任教師・学校長の判断(見立て)が大きく影響し、自分が希望する学校を受けさせてもらえないこともしばしばありました。
なぜかというと、受験学年を受け持つ担任教師にとって、担当生徒全員の志望校合格は至上命題のようなものであり、受験失敗という烙印を何としても回避したいという自分の都合が最優先されていたのです。ですから、生徒の第一志望校決定に関して彼らの希望を聞くのではなく、担任教師から見て「受かる学校」に変更させるのも教師・学校長のお仕事だったわけです。

私の中3時の担任はまったくの放任主義で、私に希望の学校を受けさせてくれました。これはまったくの奇跡としか言いようがありません。
他のどのクラスの担任も「お前は無謀な学生だな。私立の滑り止めはいくつ受けるのか?」と、平然と公立受験失敗を前提に廊下で話しかけてきたものです。こんな侮辱ありますか?

私が学校教師を当てにしなくなったのはこの頃からです。
なぜ私は他の教師たちが不合格を前提に話しかけてきてもまったく気にしなかったかお分かりでしょうか?
それは自分で過去問を解いて、「この調子だと受験本番で210点(250点満点)は取れそうだ」としっかり自己分析できていたからです。
私の受験した学校は200点も取れれば合格が確実と言われていました。落ちるわけがないです。教師の勉強不足以外の何物でもない。
受験直前までに受験者総数が8000人規模の大きな全県模試を2回受験し、合格確率は80%を優に超えていました。
どうしたら落ちるんでしょうかね?

受験本番も自分の見立て通りの点数を取って余裕で合格しましたよ。この結果を受けて、教師たちは何て言ったと思いますか?
「お前良く受かったな」「本番で何点取れたんだ?お前そんなに賢かったっけ?」ですって!人を馬鹿にするなと言いたい。

中学2年生のとき、同じクラスになって凌ぎを削ったライバルがいました。彼とは内申点も同じくらい、模試の点数もほぼ同じくらいという、ライバルと呼ぶにまこと相応しい関係でした。
受験が終わり彼と久々で会話しました。私が彼よりワンランク上の学校に受かったことを伝えた時の彼の悔しそうな顔ったらなかった。。。
私は優越感に浸るどころか、彼が担任教師の頑なな説得で同じ高校を受験できなかったことに腹立たしさを覚えました。

たかが高校受験と言ってほしくないです。私たちにとっては人生最初の大きな試験でした。そこで私は成功体験を積めたのに、彼は合格こそしたものの、自分の本当の第一志望校には受けさせてもらえなかったのです。こんな理不尽なことってありますか?

自分を信じる、自分が自分のことを一番よく知っている。

こう確信したのは、高校受験が最初のキッカケでした。
自分が何を得意とし、どこを苦手にしているのか、しっかりと見つめましょう。そして受験希望の学校の出題傾向をきっちり分析します。得意な分野で点数をしっかり確保し、苦手なところで大失敗しないよう最低限の点を拾う。それができれば絶対に志望校に合格できます!

来年の春、また受験の季節がやってきます。私の生徒さんたちが「本当の第一志望校」に合格できるよう、全力でバックアップしていきます。

# by wp636 | 2017-10-07 16:31 | 受験

生徒さんが私の板書した内容をよく見えるよう、カメラを高画質のものに買い替えたのですが(すでに5月くらいに)、そのカメラを用いた動画を公開していませんでしたので、本日youtubeにアップしました。

以前の公開動画との画質の差をご確認ください。技術進歩が物凄く速いので追いついていくのが大変です。とんでもない時代に生きているな、と日々痛感します。

今回アップした動画は、ドイツ語の名詞の複数形、中3数学の二次方程式から平方完成、国語の文法では紛らわしい品詞の判別、英語ではモノが主語となりヒトが目的語になる他動詞とその受動態、英語と比較しながら学ぶドイツ語から助動詞などです。

他の教科のレッスン動画をご希望でしたら、是非お知らせください。ご要望になるべくお応えしたいと考えています。

# by wp636 | 2017-10-04 04:07 | レッスン

先日の新聞記事に、「国立大学の付属学校の一部がエリート校化しているので、このままで良いのかどうか検討する余地がある」との答申が出されたというものがありました。
どうやら、筑波大附属駒場、筑波大附属、学芸大附属あたりのことを指して、これらの学校に学力の高い生徒が集まる現状を認めておいてよいかどうかということらしい。
学力の極端に高い生徒に偏らずさまざまな生徒を集めて、将来の学校教育の発展に寄与するような研究機関にすることが検討されているようです。選抜方法もこれまでの学力考査重視から抽選や面接などに変更し、あらゆる生徒に門戸を開く可能性が提示されました。

私は「日本全国総平板化」に反対の立場なので、エリート養成学校があっても良いではないかと考えています。
全国にある国立大学附属の学校が、将来の日本を担うエリート養成所であってもよいではないか、ということです。
今後ますます社会的な格差が広がると予測される中、次世代を担う優秀な人物を安価な学費の学校で育むことができるという環境を残しておいても良いと思うのですが。
正直言って、筑波大付属駒場の学生が抽選で選ばれた並みの学生の集まる学校になってしまうことは、ちょっと私の頭の中では考えられないです。第一、今まで積み上げてきた素晴らしい伝統を放棄してしまうのはいかがか?と思います。

私が大学生の頃、学芸大附属→東大理科Iという人と知り合いになりましたが、規格外の頭の良さでした。いつも「俺、勉強しない。これまでまともに勉強したことがない」が口癖の人で、大体こういう発言自体疑わしいと思うのが普通でしょうが、この人、どう考えても勉強する時間がないという暮らしぶりでした。夜遊びも派手だったし、とにかく学校に出てこない・・・
サークル活動でも無茶苦茶な行動をとったり、後輩にあり得ないことを要望するなど、「本当に東大生なのか?」と頭をひねりたくなるような人でした。
大学生活がよほど退屈だったのか、大学に3年通って中退しました。
周囲はもちろん大反対しましたが、意外にも彼のご両親は「あなたの人生はあなたのもの。自分で責任が取れるなら退学したらいい」と認めたそうです。

その後どうなったと思いますか?
Lotusにバイトのような形で入社してプログラミングを担当していたのですが、すぐに頭角を現して正社員となり、この会社がIBMに買収されると、買収先でどんどん出世していきました。
規格外の賢さを持つ人にとって学歴なんてどうだっていいんだな、と思いましたね。

そんな先輩がいつかポツリと言っていました。
「学芸大附属の頃も適当に学生生活していたけれど、あれが他所の学校だったら俺、通い続けられなかったと思うよ。」
あんまりにも頭が良いので、既存の学校教育では退屈すぎたのではないでしょうか?
ちなみに学芸大付属での授業の内容がとても気になったので、「どんな授業なのですか?やはりレベルの高い授業が行われているのですか?」と尋ねると、その答えは意外なものでした。
「中には面白い授業もあるね。普通の学校ではやらないようなものもあった。だけど基本的には放っぱらかしだよ。」
どうやらこの学校は授業を聞いて学ぶ場所ではないらしい。そもそも1聞いて10理解する学生が集まる場なので、いちいち細かい説明が不要なのでしょうね。
こんなタイプの学校、そうそう見つけられないですよね。だから今後も残してほしい、それが私の希望です。

# by wp636 | 2017-10-03 16:04 | 受験